第六十九話

昨年の暮れ、突然の訃報が舞い込んできた。
慌てて航空券を手配し、荷物をまとめてその日のうちに日本に向けて発った――

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•作者より•
いつも帰国する際には、前日に荷造りをして、洗濯を済ませ、冷蔵庫の中を片付けます。今回は突然だったので、知らせを受けた4時間後くらいに空港に向かうことになりました。だから洗濯をする時間はなかったのですが、荷造りやその他諸々は案外短時間でできて、タクシーを待つ間、特にやることもなく手持ち無沙汰になったりしました。
しかし、やはり気が動転していたようで、「12/31にニューヨークに戻る」のではなく、「1/1にニューヨークに戻る」と戻る前日まで勘違いしていました。なんだか拍子抜けしつつ、アパートに着いてすぐ、年内最後の洗濯をしようとランドリーに向かいました。よく考えたら、洗濯を済ませる必要も、冷蔵庫を片付ける必要もないくらいの短い帰国だったのです。

この連載は、隔週でお届けします。
次回は2015年4月2日(木)!

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